2021/12/01 09:50
2021年12月1日の今日。
私たちの小さなロースターは無事1周年を迎えることができました。
オンラインショップ時代を経て、実店舗オープン前のクラウドファンディングから1周年まで温かく見守り応援して下さった皆様本当にありがとうございます!
お店を切り盛りしながらの1年というのは思っている以上にあっという間の出来事でした。
あくせくしながらやってみて分かったのは自分たち出来ること以上のものは出来ないし、誰かの真似をすることも出来ないし、自分たちにしか出来ないことにこそ意味があるんだな、ということでした。
そんな風に試行錯誤しながらのんびりと歩んできたメーヴェコーヒーロースターズは、少しずつ少しずつ高円寺という街に根付く私たちならではの浅煎りコーヒーロースターカフェという存在としての実感をつかめるようになってきたのではないかと思います。
この1年で数え切れないお客様やお取引先様との出会いがありました。
初めて飲む浅煎りのエスプレッソに感動して下さったり、何度もいらしてくれる顔なじみのお客様、わたしとマスターが作るお店の空気感を好んでくれて大切にしてくださる方々、そんな出会いのひとつひとつにわたしたちはとても嬉しく思います。
わとしの好きな詩の一節にこうあります。
「 ーーー生命はその中に欠如を抱き それを他者から満たしてもらうのだーーー
ーーー世界は多分 他者の飽和
しかしお互いに欠如を満たすなど知りもせず 知らされもせずーーー
ーーーそのように世界が緩やかに構成されているのはなぜーーー 」
わたしは環境の変化に敏感で、季節、気温、電飾の光、音楽、人の醸し出す感情や雰囲気、など様々な情報を大きく感じとりやすくそのすべてに一喜一憂してしまいます。
だからこそわたしはお客様を大切にしているカフェやコーヒーショップが作る空気感や世界観を感じその中に身を置くのがすきです。
お店の方々の雰囲気や内装は勿論のことですが、お店に同居するお客様同士が言葉を交わしあったり、交し合わなかったりしながらも少しずつ同じ場を分け合い、満たしあい、またそこに居るひとりひとりが空間をつくりだす要素となっているカフェという空間は、さながらコーヒーを囲むちいさく緩やかな社会のように感じます。
わたしたちのコーヒーロースターは派手な商品も、流行りのグッズもありません。
ですが、そこにいるだけで誰かや社会との繋がりを感じ取り、満たしあい、ほっと安心できるわたしたちにしか作れない小さなコミュニティ。
わたしたちのメーヴェコーヒーロースターズはそんな場でありたいと切に願っています。
そして、仕事帰りや何も予定のない昼下がりにどこかに出かけようかなぁと考えたとき、頭のかたすみにふと思い浮かぶ。
今後も一人でも多くのそんな存在になれると嬉しくおもいます。
ぜひ私たちの緩やかな歩みを温かく見守り寄り添っていただけますと幸いです。
焙煎師まこ