2022/11/02 12:42



こんにちは 焙煎師まこです。
今日は新しくリリースしたコーヒーのご紹介です。



ボリビアの第2の首都と言われるサンタクルス の南西、サマイパタの町の傍にフロリポンディオ農園はあります。
サマイパタはもともとコーヒー産地として有名な土地ではありませんでしたが、農園主のペドロ・ロドリゲス・ペニャリエータさんは
この地でスペシャルティコーヒーの栽培を続けてきました。



ボリビアは家族単位で営まれている極めて小規模なコーヒー農園がほとんどで、原生林の中に野放しでコーヒーの木が植わっていて「実がなったから収穫しに行こう」というような感覚の生産者が多い状況です。
そうなると当然のことながら収穫量も落ち、生産性が悪くなっていくため生活が苦しくなり、生産性と経済性の高いコカの栽培に切り替えてしまいます。
ペドロさんはもともと輸出業者でしたが、そんな危機をなんとかしようと2012年に自ら農園をはじめました。
近代的な技法も取り入れながら、品質を高める研究もしているうちに、みるみるうちに評価されて、いまでは11の農園を経営するまでに成長しました。



高い標高と高湿度、そして時に涼しくなる気温という特徴を持つサマイパタ地域の熱帯気候、そして独特な土壌に恵まれたフロリポンディオ農園は、さまざまな品種のコーヒー栽培の実験場として理想的な場所です。
どの品種がこの土壌とこの地域の緯度・標高に一番合うのかを調べるため、この農園には現在までに50種を超えるコーヒーが植えられました。
コーヒーの木を品種ごとに区切るために、もともと生えていたレモンやミカンの木をそのままに保ち、その果実を 地元市場で販売することもしています。 フロリポンディオという名前は、この土地に自生し、農園内にも生えているフロリポンディ オの木(英語名:エンジェルズトランペット)に由来しています。



今回メーヴェコーヒーロースターズで販売するロットは、SL34というハイブリットの品種で、アナエロビックウォッシュド製法で精製処理されています。
しっかりとした発酵感があり梅酒やブランデーのようなお酒のような風味、デーツのような甘さがあるコーヒーです。



ペドロさんは農園主としての成功を自分だけのものとせずに、意欲ある若者を募り、自身が成功したノウハウを共有するプロジェクト「ソル・デ・ラ・マニャーナ」も行っています。
スペイン語で"朝の太陽"という意味のこのプロジェクトで、近代的な農法を学び生産性が高まれば、みんながまたコーヒーの栽培を始めてくれるはずだろう、とペドロさんは考えます。
ペドロさんのホジティブで明るい性格を感じるこのフリオポンティオ農園のコーヒーをぜひお試しください。



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焙煎師まこ